家庭でできる視覚支援|ASDの息子に効果があった5つの工夫

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ふたハ
ふたハ

もう行くよ!

ふたハ
ふたハ

今はダメだよ!

ふたハ
ふたハ

早くして!

言葉の遅れがあった2歳の息子に、私が毎日のようにかけていた言葉です。

何度も伝えているのに、うまく伝わらない。

ひどいときにはかんしゃくにつながることもありました。

ふたハ
ふたハ

どうして伝わらないの?

そう思いながら、私も余裕をなくしていました。

息子が3歳になり、療育園に通いはじめ、ASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けたことが、関わり方を見直す大きなきっかけになりました。

その中で出会ったのが視覚支援です。

視覚支援とは、言葉だけでなく、目で見て分かる形で伝える工夫のこと。

発達障害、特に自閉スペクトラム症のある子どもは、耳からの情報よりも、目からの情報のほうが理解しやすいと言われています。

わが家でも少しずつ取り入れてみると、息子の混乱が減りかんしゃくも少なくなりました。

そして何より、私自身の声かけがぐっと楽になりました。

この記事では、わが家で実践して効果があったと感じた視覚支援の工夫を5つ紹介します。

ふたハ
ふたハ

特別な道具がなくても始められる方法ばかりです!

同じように悩んでいるママやパパのヒントになればうれしいです。

家庭でも視覚支援を取り入れようと思った理由

ふたハ
ふたハ

言葉で何度も説明しているのにうまく伝わらない…

言葉のやりとりが難しかった2〜3歳のころは、特に悩んでいました。

叱りたいわけではないのに、声はどんどん強くなる。

そのたびに息子は混乱し、私も疲れ切ってしまう。

ふたハ
ふたハ

どうすれば、息子に伝わるんだろう…

そんなとき、親子通園で療育園に通うことになり、そこで初めて視覚支援という方法を知りました。

ここでは、わが家が家庭でもやってみようと思った理由をまとめます。

言葉より目で見る情報のほうが伝わった

息子は、耳からの情報よりも、目からの情報のほうが理解しやすいタイプでした。

たとえば療育園で、

ふたハ
ふたハ

ここは入ってはいけない場所だよ!

と言葉だけで伝えても、ピンとこない様子の息子。

でも、「バツ印」や「ごめんなさいをしている人」のイラストを見せながら説明すると、納得して諦められることが増えました。

また療育園では、

「① 朝の準備 ② 自由遊び ③ 片付け ④ 朝の集まり…」

このように、1日の流れがイラスト付きで順番に掲示されており、次に何をするのかをひと目で分かる工夫がされていました。

すると息子は、いつの間にか毎朝スケジュールを自分で確認するように。

ふたハ
ふたハ

伝え方を変えるだけで、こんなに変わるの!?

見える化された環境にすることで、息子の行動は想像以上にスムーズになりました。

かんしゃくや混乱を減らしたかった

2〜4歳ごろは、かんしゃくの頻度が多く、対応にとても悩んでいました。

息子は、先の見通しを立てることや、頭の中で想像することが苦手なタイプ。

突然の予定変更やいつ終わるのか分からない状況は、大きな不安につながっていました。

その不安が積み重なることで、かんしゃくや強い拒否としてあらわれていたように感じます。

療育園でも、かんしゃくは何度もありましたが、

  • イラストで1日の流れや1週間の予定を一緒に確認する
  • 切り替えるときは5分前に時計を見せながら予告する

視覚的に工夫しながら何度も伝えていくことで、見通しが持てるようになり、気もちの切り替えもできるようになっていきました。

見て分かる環境が息子の安心につながった

他にも療育園には、安心して過ごせる工夫がたくさんありました。

  • 写真やイラスト付きで分かりやすい朝の準備や手洗いの手順書
  • メイン活動を大きなイラストで提示
  • 「しー」「やめて」の絵カードで気もちを伝える練習
  • 活動前に時計を見せながら時間を伝える対応

言葉の遅れがあった息子にも分かりやすいように、見て分かりやすい環境になっていました。

その中で過ごすうちに、どこへ行っても落ち着かなかった息子が、少しずつ安心して過ごせるようになりました。

ふたハ
ふたハ

環境を整えるだけで、こんなに違うんだ…

療育園の工夫をヒントに、家でも息子が穏やかに過ごせる環境をつくりたいと思いました。

ASDの息子に効果があった視覚支援|わが家の5つの工夫

ここからは、わが家で実際に取り入れて効果を感じた視覚支援の工夫を紹介します。

家にあるものや手書きイラストなど、すぐに始められる方法ばかりです。

ふたハ
ふたハ

できそうなものから、取り入れてみてくださいね!

工夫① イラストで「やってはいけないこと」を伝える

ふたハ
ふたハ

ダメ!

ふたハ
ふたハ

やめて!

この言葉を、私は何回言ったでしょうか…。

2〜3歳のころ、息子のやってほしくない行動を何度も注意していました。

でも、言葉を強くしても響かない息子。

最後はかんしゃくで終わることがほとんどでした。

【ステップ1】NG行動をイラストにする

そこで、特に困っていた行動を3つに絞り、イラストで伝えることにしました。

わが家の場合は、

  • 勝手に1人で外に出ようとする
  • ドアを何度も開け閉めする
  • おもちゃを投げる

この3つです。

A4の画用紙に簡単なイラストを描き、その横に大きな赤いバツ印をつけました。

ふたハ
ふたハ

見た瞬間に分かるように意識しました!

【ステップ2】理由もイラストで伝える

さらに、なぜダメなのかも絵で描き足しました。

  • 外に出る → 車にぶつかる
  • ドアを開け閉め → 指をはさむ
  • おもちゃを投げる → こわれて悲しい

息子の場合、理由が見えると納得しやすかったです。

【ステップ3】淡々と、繰り返し見せる

注意のたびに長く説明するのではなく、

ふたハ
ふたハ

おもちゃがこわれるからバツです!

イラストを見せながら、感情を込めすぎず淡々と伝えました。

すると、少しずつ変化が。

やってしまった後に自分から、

ぱんタ
ぱんタ

これ、バツ!


と言ったり、やる前にイラストを確認する姿が見られるようになりました。

すぐになくなるわけではありませんでしたが、おやこのやり取りは確実に落ち着いていきました。

工夫② 予定を見える化して気もちを整える

息子は、見通しが立たないことが苦手です。

でも一方で、決められたことはきっちり守りたいタイプ。

そのため、事前に予定を伝えておくと、スムーズに動けることが多いです。

わが家のスケジュールの伝え方

就学前は、

  • 幼稚園
  • 療育園
  • 病院
  • お出かけ
  • 体操服(体操服で登園する日)

これらの内容を、簡単なイラストカードにしました。

わが家では、画用紙をカードケースの大きさにカットしてイラストを描き、透明のカードケースに入れ、裏面にマグネットを貼って作成しました。

前日のうちにホワイトボードへ貼り、当日の予定を息子と一緒に確認します。

ふたハ
ふたハ

明日は療育園だね!

ふたハ
ふたハ

明日は幼稚園で、体操服を着ていく日だね!

療育園と幼稚園を行き来していた時期は、行き先の違いに混乱したり、体操服で登園するのを嫌がったりすることがよくありました。

けれど、前もってイラストやカードで予定を見せておくと、心の準備ができるのか、落ち着いて受け入れられる日が増えていきました。

さらに、月間カレンダーにも、

  • 幼稚園 → 黄色い帽子マーク
  • 体操服登園の日 → 青い服マーク

簡単なイラストを書いて掲示し、いつでも確認できるようにしました。

すると、息子はよく自分からカレンダーを見に行くように。

その姿を見て、予定が分かることが、安心につながっているんだなと実感しました。

予定変更の伝え方

息子は予定変更が苦手で、いつもと違う流れになると、かんしゃくにつながることがよくありました。

そのため、変更がある日は、

  • できるだけ早めに伝える
  • 一緒にカードを貼り替える
  • カレンダーで確認しながら修正する

このように、できるだけ早めに、そして、見える形で一緒に確認しながら伝えるようにしていました。

工夫③ 場所の役割をはっきりさせる

あいまいな状況やはっきりしない指示は、息子にとって理解しづらく、不安につながってしまいます。

そこで、

  • ご飯やおやつを食べる → ダイニングテーブル
  • 遊ぶ → リビングのラグの上
  • 勉強をする → リビングの机
  • 寝る → 寝室

このように場所の役割を明確にしました。

今は何の時間かが分かりやすくなり、切り替えがしやすくなったように感じます。

大人も同じルールで一緒に実践する

環境を整えるだけでなく、大人も同じルールを守ることを意識しました。

決められた場所で食事をする。

どんなに疲れていても、寝るのは寝室。

そして、できるだけ毎日同じスケジュールで過ごすようにしました。

特に、起床・昼食・おやつ・夕食・お風呂・就寝の時間は、ほぼ毎日同じ時間帯にできるように配慮していました。

日によって場所の役割を変えたり、ルールをあいまいにしたりしないことが、息子の安心につながっていると感じています。

現在では息子の許容範囲が広がったので、多少時間がずれたり予定が変わったりしても、大きく崩れることは少なくなりました。

工夫④ 時計やタイマーで終わりを見せる

切り替えが苦手な息子には、時計やタイマーで終わりを見せることがとても効果的でした。

終わりが分かるだけで、気もちの準備がしやすくなったように感じます。

時計を使ったわが家の声かけ例

遊びに夢中になっている息子を、ご飯やお風呂に誘うときは、よく時計を使っていました。

まずは遊ぶ前に、

ふたハ
ふたハ

6時までね!

時計を一緒に確認しながら約束します。

そして、切り上げてほしい時間の5分前になったら、

ふたハ
ふたハ

あと5分で6時だよ。そろそろお片づけしようね!


と予告。

いきなり終わらせるのではなく、終わりが近づいていることを見える形で伝えるようにしていました。

ちなみに、まだ時計の読み方が分からなかったころは、

ふたハ
ふたハ

長い針が12のところに来たらおしまいだよ

針の位置で具体的に伝えていました。

数字が読めなくても、指差しして教えてあげると納得しやすかったように思います。

わが家のタイマー活用例

わが家では、タイマーをよく活用しています。

タイマーは、音が鳴ることで終わりがはっきりします。

そのおかげで、何度も声をかけなくて済むようになりました。

私が、そろそろ終わりだよ…と伝えるよりも、タイマーの音のほうが息子には効果的でした。

音が鳴る前になると、慌てて自分で止めに来ることもあり、自分で意識する姿が見られるように。

時間の感覚が少しずつ育っていったように感じます。

わが家で実際に使っているタイマーはこちらです▼

工夫⑤ 手順書で次に何をするかを見せる

朝の支度のように工程が多いことは、息子にとって混乱しやすくなかなか進みませんでした。

ふたハ
ふたハ

そのたびに私も焦ってしまい、ついイライラ…

おやこでバタバタする朝が続いていました。

そこでわが家では、朝起きてから家を出るまでの支度の流れを見える化することにしました。

  • 服を着る
  • トイレ
  • 顔を洗う
  • 朝ごはん
  • 歯みがき
  • 靴下をはく
  • 帽子とカバンを持つ
  • 靴をはく

朝やることの工程を、簡単なイラストにして画用紙に描いて手順書を作成しました。

そして、毎朝、1つずつ一緒に確認しながら進めていきました。

すると、

  • 今どこまで進んでいるのか
  • あとどれくらいで終わるのか

進み具合が目で見て分かるようになり、息子も安心できている様子でした。

そして、

ぱんタ
ぱんタ

次は3ばん!

少しずつ自分からカードを指さして教えてくれるようになりました。

息子自身で手順を確認しようとする姿が増えていき、自分で気づき自分で動く力が少しずつ育っていきました。

わが家が実感した視覚支援の3つの効果

視覚支援を取り入れたからといって、すぐに効果が出たわけではありません。

どの工夫も、すぐに劇的に変わるものではなく、長い目で見ながら、繰り返し続けることが必要でした。

それでも、少しずつ、確実に変化を感じる場面が増えていきました。

ある日ふと、

ふたハ
ふたハ

前よりラクになっている!

そう思えたこと。

それが、わが家にとって何より大きな効果でした。

効果① 家でのかんしゃくが減り、おやこ共にラクになった

視覚支援を取り入れてから、家でのかんしゃくは確実に減りました。

ゼロになったわけではありません。

でも、回数や強さがやわらいだことで、私の負担も軽くなり、家庭の空気がやわらいだように感じます。

以前の息子は、

ぱんタ
ぱんタ

まだ遊びたい!

ぱんタ
ぱんタ

今やりたくない!

そんな気もちが爆発することがよくありました。

今思えば、私のタイミングで突然伝える声かけや、見通しのない指示が、息子にとっては不安だったのかもしれません。

いつ言われるか分からない。

突然言われても、気もちの準備ができていない。

そんなズレが、不満を積み重ねていたのだと思います。

でも、スケジュールや時計などを使って、見えない声かけや指示を見える形に変えたことで、息子が状況をイメージしやすくなり、少しずつ気もちの切り替えができるようになっていきました。

効果② 息子が自分で動ける場面が増えた

手順カードを作り、場所の役割をはっきりさせてからは、次は何をすればいいのか…息子が止まってしまう場面が減りました。

たとえば、

  • 手順書を見ながら、自分で進める
  • ご飯の時間になったら、自分でダイニングへ向かう

このように、小さなことですが、自分でできた経験が少しずつ積み重なっていきました。

視覚支援は、ただ指示を減らすためのものではなく、自分で動ける力を育てるサポートにもなっているように感じています。

効果③ 親の否定的な声かけが減った

視覚支援を取り入れる前は、一日に何度も同じことを言っていました。

息子の行動がすべて問題のように見えてしまい、言えば言うほどエスカレートしていく…。

気もちが落ち着いたあとに、

ふたハ
ふたハ

言いすぎてしまった…

何度も後悔しました。

きっと息子も、責められているような気もちになっていたと思います。

でも、言葉で何度も長く説明する代わりに、イラストで「やめてほしいこと」を示すようにしてからは、負の連鎖を断ち切れたように感じています。

もちろん、イラストを使ったからといって、一度で完璧に伝わるわけではありません。

繰り返し伝える必要はありましたが、息子はイラストをよく見てくれて、少しずつ理解を深めていきました。

その結果、私が怒りすぎて感情的になることが減り、否定的な声かけの割合も少しずつ減っていきました。

そのぶん、前向きな声かけを増やせるようになったと感じています。

まとめ|視覚支援を家庭で取り入れて安心できる環境を整える

視覚支援は、魔法のように一瞬で困りごとを解決してくれるものではありません。

わが家も、すぐに変化があったわけではなく、何度も繰り返し、試行錯誤しながら続けてきました。

それでも、息子の「見えない不安」を「見える安心」に変える工夫を重ねることで、少しずつ変化があらわれました。

  • かんしゃくが減った
  • 自分で動ける場面が増えた
  • 親の否定的な声かけが減った

こうした積み重ねが、おやこ共に過ごしやすい毎日につながりました。

視覚支援は、ASDの子どもにとって、安心して過ごすための大切なサポートのひとつです。

もし今、

  • 何度言っても伝わらない
  • 毎日がバタバタでつらい

そう感じているママやパパがいたら、まずは小さな見える化から始めてみてください。

ふたハ
ふたハ

おやこの毎日を穏やかにしていきましょう!

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