こんにちは!ふたハです。
この記事では、通常級への転籍を考えているママやパパに向けて、私自身の体験を交えながら支援級から通常級への転籍の流れを解説します。
私の息子は3歳の時にASDと診断され、現在は小学2年生で支援級に通っています。
入学時から通常級への転籍を視野に入れて先生方と相談を重ねてきました。
しかし、いざ転籍を進めていくと、スムーズに転籍をすることは難しいと率直に感じました。
実際に、私の息子は3年生からの転籍を目指していましたが、今年度の転籍は見送りました。
その代わりに、来年度こそは転籍の実現を目指して気持ちを新たに準備を始めています。
私と同じように支援級から通常級への転籍に悩んでいるママやパパに少しでも安心を届けられるように情報共有ができたらと思います。
支援級から通常級への転籍とは?
支援級(特別支援学級)は、サポートを受けながら少人数で学習や生活を進める学級です。
一方、通常級は、多くの子どもたちが通う一般的な学級でみんなで一斉に授業を受けます。
「転籍」とは、支援級に在籍している児童が通常級へ籍を移すことを指します。
転籍を考える際には、子どもの特性やニーズをしっかりと把握することが求められます。
実際に通常級へ転籍をすることは可能なのか?

「一度、支援級に入ると通常級に戻るのは難しい」
…という情報を聞いて不安になったことはありませんか?
ちなみに、私の住んでいる地域の学校では、どこも支援級から通常級への転籍は可能です。
ただし、「誰でも希望すればすぐに転籍できる」というわけではなく、学校や教育委員会が子どもの状況を総合的に判断して決める流れになります。

実際に学校によって支援級の対応には差があります。
将来的に通常級への転籍を考えている場合は、次の点について就学相談などで確認しておくのがおすすめです。
- 交流級(=通常級の授業に少しずつ参加すること)は積極的に行っているか
- 支援級から通常級への転籍の実例があるか
通常級への転籍が検討される主なポイント
通常級への転籍が検討されるとき、学校や教育委員会が大事にしているのは「子どもが安心して学べるかどうか」です。
具体的には、次のようなポイントがあります。

息子の場合は「心理面」を先生が心配していました。
ただし、これらのポイントを「すべて完璧にできること」が条件ではありません。
お子さんのできる部分と足りない部分について先生と共有認識をもつこと。
さらに、お子さんの足りない部分をどこまで伸ばせばいいのか、どうやってサポートしてくのかを学校や先生と一緒に考えていく必要があります。
支援級から通常級への転籍の一般的な流れ
次に、支援級から通常級への転籍の一般的な流れを我が家の体験を交えながら簡単に説明します。
地域や学校によって多少の違いはありますが、支援級から通常級への転籍はおおむね次のような流れで進みます。
1.保護者が学校へ転籍の希望を伝える
まずは、保護者が「通常級への転籍を考えている」と学校に伝えるところからスタートします。
日常的に子どもの様子を見てくれていている支援級の担任の先生に伝えるとよいでしょう。
ここで、「なぜ転籍を希望するのか」「今どんな不安があるのか」など、具体的に話しておくことが大切です。

我が家の場合は、入学時には転籍を視野に入れていたので、1年生のうちに支援級の先生に相談していました。
そして、3年生での転籍を目標にしていたので、息子が2年生になった4月に支援級の担任の先生に「通常級への転籍をしたい」と伝えました。
2.学校内で転籍ができそうか検討してもらう
保護者からの希望を受けて、学校内で「通常級が適しているかどうか」について話し合われます。
支援級担任・通常級担任・校長先生が中心になり、子どもの学習や生活面の様子を共有します。
学校によっては特別支援コーディネーターやスクールカウンセラーが入ることもあります。

息子の小学校では6月に「校内検討会」があり、先生たちで話し合ってくれました。
3.来年度の転籍をどうするか先生と保護者で面談して決める
学校内での検討後に、保護者と先生との面談が行われます。
支援級担任・通常級担任・保護者が一緒に、子どもの現状や今後の方向性について話し合います。

教頭先生や教務主任、相談支援員、放デイの職員など…
日程が調整できれば、できるだけ多くの関係者に参加してもらえるとより有意義な面談ができます。
なお、9月までに教育委員会に報告するため、9月中には転籍をするかしないかを判断する必要がありました。
4.教育委員会へ報告して承認してもらう
教育委員会は、子どもの発達状況や学校での様子をもとに「転籍が妥当か」を確認します。
場合によっては、発達支援センターや医師の意見書が参考にされることもあります。

息子の小学校では、学校と保護者で話し合って「転籍をする」と意見がまとまった場合は、教育委員会に報告をすればそのまま承認になるそうです。
学校によって異なると思うので、詳しくは通っている学校や先生に確認してみてください。
5.通常級の環境に慣れてから新年度に転籍する
転籍をすることが決まったからすぐに通常級に行くのではなく、交流級で過ごす時間を増やしていき、通常級の環境に慣れていきます。
新年度からの転籍に向けて、子ども本人が安心感や自信を持てるように移行していきます。
通常級への転籍を検討するタイミング

いつから通常級への転籍を考えればいいのか…
悩んでいませんか?
そこで、通常級への転籍を検討するタイミングで多い3つのパターンを紹介します。
①子ども本人が通常級の転籍を希望しているパターン
子ども本人の気持ちは何より大切です。
子どもの気持ちを尊重しながら、実際に通常級で過ごせるかどうかを少しずつ見極めていきましょう。
通常級に転籍した場合に気になる点を担任の先生と共有して、改善の必要がある部分をクリアにする必要があります。
②親が通常級の転籍を希望しているパターン
親の希望だけで押し通さずに、学校と一緒に歩調を合わせて進めるのが安心です。
まずは、担任の先生に相談してみましょう。
「なぜ通常級を考えているのか?」親の思いをしっかり先生に伝えたうえで、子ども本人の様子や学校や担任の先生の意見や考えをしっかり聞いて判断しましょう。
③担任の先生から転籍の提案があるパターン
先生から「通常級でもやれそう」と言われたら、前向きに検討してみるチャンスです。
ただし、「本当に通常級でやっていけるのかな?」と不安も出てくると思います。
通常級で困ったときのサポートや対策を学校や先生に確認しておくとよいでしょう。
お子さんのベストなタイミングを見つける
いずれのパターンにしろ、子どもの意思・親の希望・先生の意見・学校や家庭での様子を総合的に考えることが大切です。
子どもが無理なく学び、自分らしく過ごせることを主軸に考え、少しずつ準備を整えていきましょう。
子どもに合ったペースで進めることが、結果的に一番の近道になります。
まとめ
支援級から通常級への転籍は、親として「本当に大丈夫かな?」と心配になったり、時には焦ったりしてしまうこともたくさんあります。
私自身も何度も迷いながら、「今年度は無理せず、来年度に向けて準備しよう」と決めました。
転籍はゴールではなく、「子どもに合った環境を選ぶひとつの方法」だと思います。
この記事が、同じように悩んでいるママやパパの心を少しでも軽くできたら嬉しいです。
これからも我が家の体験をシェアしていきますので、一緒に「自分の子に合った道」を見つけていきましょう。