
小学校は通常級に行かせたい!
そんな思いから、わが家は幼稚園でつまずいた経験をバネに、療育園・発達外来・言語療法・作業療法・放課後等デイサービス…と、できる限りの療育に取り組んできました。
少しでも息子の苦手を減らし、周りの子と同じように小学校生活をスタートできるように。
その一心で走り続けていました。
しかし、療育園で息子の姿を近くで見続けるうちに、私自身の価値観が少しずつ変わっていきました。
絶対に通常級に入れなければいけないプレッシャーではなく、息子が安心して学べる場所はどこなのかという視点で考えられるようになりました。
この記事では、通常級を目指して療育に励んでいたわが家が、なぜ支援級の選択にたどり着いたのか…その心境の変化をまとめました。
小学校は通常級に入れたくて…必死に療育へ向き合った日々
3歳で療育園につながったASDの特性を持つ息子。
小学校入学を見据え、通常級でスタートさせたい思いがあった私は、早期から療育に力を入れました。

療育を頑張れば、みんなに追いつけるはず!

できることは全部やらないと…
なぜ、通常級にこだわっていたのか?
今、ふり返ると、私が通常級に強くこだわっていた背景には、いくつかの不安や思い込みがありました。
いろいろな気持ちが絡み合い、「とにかく通常級へ!」という方向へ突き進んでいたように感じます。
療育に明け暮れ、できることは一通りやった
通常級を目指していたわが家は、できるサポートをとにかく積み重ねました。

このまま努力を続ければ、息子は通常級にいけるはず…
そんな期待にしがみつきながら、毎日走り続けていました。
でも、今思えば、通常級に間に合わせるための療育になっていたようにも感じます。

入学までに追いつかせないと…

このままでは間に合わない…
そんな焦りで心がいっぱいで、気持ちに余裕がありませんでした。
わが家の価値観を大きく変えてくれた療育園の経験
通常級へのこだわりを強く持っていた私の考え方が揺れ始めたのは、療育園で過ごした2年間がきっかけでした。
親子通園で息子のそばで様子を見続け、先生や療育園ママたちとたくさん話を重ねるうちに。
本当に大切にしたいことは何か…自然と価値観を見直すようになっていきました。
集団の中で見えてきた、息子の「得意」と「苦手」
療育園は少人数で手厚く見守ってもらえる環境でした。
そのおかげで、息子ができる部分とサポートが必要な場面を具体的に知ることができました。
息子が得意なこと
息子の苦手なこと
幼稚園では問題行動として見えてしまうことも、療育園では困っているサインとして丁寧に受け止めてもらえました。
息子の得意や苦手を理解できたことで、息子が無理なく力を発揮できる環境はどこか…少しずつ冷静に考えられるようになりました。
息子のペースを尊重してくれた環境で過ごして
療育園では、息子が立ち止まったり不安が強く出たりしても、先生は急かすことなく、息子のペースに寄り添ってくれました。
その積み重ねが、息子が安心してチャレンジできる自信を育ててくれたように思います。
穏やかに過ごせる時間が増えるにつれ、私自身も考え方が変わっていきました。

みんなと同じである必要はない!

息子に合う環境を選べばいいんだ!
通常級に入れることよりも息子が笑顔で過ごせる環境を選ぶことが大切だと思えるようになりました。
小学生の子を持つ先輩ママの話が、背中を押してくれた
療育園を卒園したOBママたちから、小学校生活のリアルな経験談をたくさん聞くことができました。
特性のあるお子さんの進路は、家庭によってさまざまです。
どの家庭もたくさん悩み、考え抜いたうえで選んだ進路であり、子どもの特性や家庭の考えによって最適な就学先は一つではないことを強く実感しました。
ただ、通常級を選んだママも、支援級を選んだママも、明確な選択理由をもっていて、その姿がとても印象的で、まぶしく見えました。
また、
「小学生になっても悩みは尽きないけど、なんとかなるよ!」
と笑顔で話してくれた先輩ママたちの言葉はとても励みになりました。

いろんな選択肢があるんだな…

状況に合わせて柔軟に変えていいんだ…
特に、息子が実際に通う予定の小学校にお子さんがいる先輩ママの話は、大きな安心材料になります。
学校の雰囲気や支援の様子を具体的に聞けたことで、入学への不安が少し軽くなりました。
支援級の選択肢を前向きに考えられるようになった理由
療育園を卒園し、息子が幼稚園の年長で過ごした1年は、就学先について大きく悩んだ時期でした。
幼稚園への復帰とほぼ同時に就学相談が始まり、

支援級の方が息子には合うかもしれない…
このように感じつつも、これまでずっと目指してきた通常級への思いを簡単に手放すことができず、最後まで迷い続けました。
実際に通う支援級の情報を集め、正しいイメージを持てた
まず、大きかったのは、支援級のリアルな姿を自分の目で確認できたことでした。
私自身が子どもの頃に知っている支援級のイメージは、今とはまったく違うもだったので、息子が3〜4歳のころに支援級が頭をよぎった時には、正直抵抗感がありました。
でも、いろいろな方の話を聞くうちに、支援級の今の仕組みや雰囲気を、少しずつ理解できるようになりました。

自分から聞くのは苦手ですが、積極的に動きました!
さらに、就学相談では、実際に入学予定の小学校を見学し、学校の先生から直接説明を聞けたことで、入学後のイメージが具体的になりました。
小学校によって支援級の雰囲気や体制は違います。
だからこそ、自分の目で確かめ、疑問があれば先生に直接聞くことが大切だと感じました。
もちろん、入学後に先生が変わることもあり、見学時の印象と実際の環境が違うこともあります。
それでも、事前にしっかり情報を集めておいたことで、支援級に対する漠然とした不安はかなり軽くなりました。
就学相談で、学び方の選択肢が広がった
就学相談では、支援級だけではなく、通級指導や交流級の制度など、柔軟な学びの仕組みについて丁寧に説明してもらいました。
それまで私は、通常級と支援級の二択で考えていましたが、
こうした柔軟な対応を、息子が通う小学校でも行っていると聞き、支援級に入ったら戻れないのではないか…という不安を解消することができました。
選択肢が増えたことで、息子に無理のない形で小学校生活をスタートできる実感が持て、支援級の選択肢を前向きに考えられるようになりました。
支援級を選んだ息子の成長と現在のわが家
息子の現状の力量や特性をふまえて、わが家は支援級に決めました。
そして、小学校という新しい環境で安心してスタートできる場所はどこかを、家族で何度も話し合いながら考え抜いた結果でもあります。
支援級は、息子のペースに合わせてサポートが受けられ、自信を育みながら成長していける環境。
そして、必要に応じて通常級との行き来ができ、将来の選択肢も柔軟に広がると分かったことで、私の気持ちもぐっと軽くなりました。
支援級スタートで学校に慣れることを最優先に
園生活から小学校生活への変化は、とても大きいです。
息子にとってはとても負荷がかかると予測できました。
そのため、まずは小学校の環境に慣れ、安心して学校に通えることが、わが家にとっての優先事項でした。
支援級には、
このような環境が整っています。
無理をしすぎて学校に対するマイナスイメージをできるだけ持たせないように、最初のスタートは支援級で、落ち着いて過ごせる土台づくりに専念することにしました。
支援級で育った安心感と自信が、次のステップの力になる
支援級からスタートしたことで、息子には少しずつ確かな変化が見えてきました。
こうした一歩一歩の積み重ねのおかげで、学校生活に慣れ、少しずつ通常級へ参加する意欲につながりました。
数字が好きで算数が得意な息子は、今は算数の交流級の授業に参加したり、通常級で過ごす時間を少しずつ増やしたりと、新しいチャレンジに取り組んでいます。
息子には、スモールステップで着実に進む方法が合っています。
そのペースを大切にしながら、わが家は通常級への転籍に向けて歩んでいます。
まとめ|選択を重ねながら、子どもに合う学びを支えていく
就学に向けた進路選びは、一度決めたら終わりではありません。

小学校に入学してからも迷いは尽きません…
そのため、子どもの成長や環境の変化に合わせて、その都度より良い選択を積み重ねていくことが大切だと感じています。
子どもに合わせて進路を調整していくことは、今の教育制度では決して珍しくありません。
わが家も、これからも息子のペースを大切にしながら、安心して成長できる環境を探し続けていきたいと思っています。
この記事が、同じように悩みながら子どもの未来を考えているママやパパの、一歩を踏み出すヒントになればうれしいです。





