就学先の決定に悩んでいる方へ!支援級に決めたわが家の選択

こんにちは。ふたハです!

ふたハ
ふたハ

小学校の就学相談は順調に進んでいますか?

わが家もASDの息子が年長のころに就学相談を受けました。

当時を振り返って、私が就学相談の中で最も悩んだのが就学先の決定です。

「通常級にするか?」「支援級がいいのか?」夫婦で意見が合わず、親の希望をまとめるのに苦労しました。

でも、息子や学校の情報をたくさん集め、夫婦で何度も話し合いを重ね、最終的な判断にたどり着きました。

この記事では、就学先を決定するための情報収集の方法や支援級を選んだ理由を体験談ベースでまとめています。

同じように就学先の決定に悩むママやパパの参考になれば嬉しいです。

就学先の決定で知っておきたいこと

まず、就学先を決めるにあたり、基本的なポイントを押さえておく必要があります。

迷いや不安を少しでも減らせるように、一緒に確認していきましょう。

就学先にはどんな選択肢があるの?

就学相談では、子どもの発達や特性に応じてどの就学先が合っているかを一緒に考えていきます。

一般的には、次の4つの選択肢があります。

ふたハ
ふたハ

どんな学びの場があるのかな?

  • 通常学級(通常級)
    多くの子どもが通う学級。集団の中で過ごす経験ができ、周囲からの刺激を受けやすい。ただし、一人ひとりへの支援は少ない。
  • 特別支援学級(支援級)
    特別な支援が必要な子どもが毎日通って学習する学級。少人数の学級で、きめ細かな指導や支援を受けられる。
  • 通級(通級指導教室)
    通常の学級に在籍し、一部特別な指導を必要とする子どもが、決められた日時だけ通級または別の教室で指導を受けられる。
  • 特別支援学校
    一人ひとりの障害の種類や程度、発達の状態を考えたきめ細かな指導や専門性の高い先生から生活力を重視した学びを受けられる。

参考資料:港区ホームページ/特別な配慮を要するお子さんの教育について

いつまでに親の希望を伝えるのか?

文部科学省「障害のある子供の教育支援の手引」では、「学齢簿」の作成期限を10月末としています。

よって、家庭の方針もそれまでにはある程度固めておくとよいでしょう。

学齢簿の作成

市区町村教育委員会は,毎年10 月31日までに,その市区町村に住所の存する就学
予定者の,10 月1日現在の学齢簿を作成しなければならない(学校教育法施行令第2
条)。
この学齢簿の作成により,就学を予定している子供の氏名が確定していくが,既に述
べられているように,これに至る前の,第2章で述べた学齢簿の作成までの段階におけ
る就学に関する事前の相談・支援を中心とした各般の準備(早期からの相談支援体制の
充実,関係機関との情報収集・提供ネットワークの構築等)が,円滑な就学事務の実施
の観点からは極めて重要である。
また,学齢簿の作成から就学時健康診断の実施に至る過程で,既存の情報がない障害
のある子供を把握した場合には,早急に子供の実態把握を行う必要がある。例えば,認
定こども園・幼稚園・保育所のほか,就学前の支援機関等につながっていないような場
合には,速やかに当該状況を確認し,適切な就学支援が開始されるよう,促さなければ
ならない。

引用:手引第1編・第2編

参考資料:5. 障害のある子供の就学先決定について:文部科学省

私の住んでいる自治体でも、就学相談の申し込み期限が10月までとなっていました。

特に、支援学級や特別支援学校を検討している場合は、面談や見学のスケジュールを踏まえ、早めに動くのがおすすめです。

就学先の最終判断は誰が行うのか?

就学先を決める流れとしては、このようになります。

保護者が希望を提出 → 教育委員会が審議 → 就学通知で決定

ただし、教育委員会が最終的な判断をするとはいえ、保護者の希望は重視されます。

もし、希望通りの結果にならず納得がいかない場合は、再度、教育委員会へ相談してみましょう。

また、入学後に「合わない」と感じた場合には、学級変更を検討できる仕組みもあります。

ふたハ
ふたハ

お子さんの状況によって柔軟に考えていきましょう!

「通常級」と「支援級」でわかれる夫婦の意見

さて、就学相談の中で、わが家にとって一番大きな課題だったのは就学先の希望を決めることです。

就学先をどうするか考えるだけでも悩みますが、わが家は「通常級」と「支援級」で夫婦の意見が合わなかったことで、さらに難題となってしまいました。

「通常級で挑戦させたい」夫と、「支援級のほうが息子に合っている」母。

お互いに強い想いがあり、何度も話し合う中で、感情的になってしまったこともたくさんありました。

しかし、教育相談や専門家の意見を取り入れ、お互いに意見をぶつけ合えたことで、少しずつ歩み寄れるようなったと感じます。

就学先の決定をするために集めておきたい判断材料

また、ASD息子の就学先を決断するためには、息子の現状を客観的に知ることが必要です。

ふたハ
ふたハ

私自身が冷静に判断するために!

夫を説得するために!

そこで、息子や学校に関するたくさんの情報やデータを集めました。

ここからは、私が就学先を決断するために行った情報収集の方法について紹介します。

①就学相談を受ける

就学相談によって、教育委員会の担当者と一緒に息子の就学先を考えることができたのは、とても心強かったです。

また、教育委員会や学校の担当者から直接話を聞くことで、支援級や通常級について具体的に知ることができました。

②発達検査を受ける

発達検査にはいろいろな種類がありますが、就学先の検討にあたり、息子は「田中ビネー式知能検査V」を受けました。

ちなみに、療育手帳を取得した時も、息子は「田中ビネー式知能検査V」を受けています。

検査を受ける場所によっては、結果の数値しか教えてくれない場合もありましたが、今回は息子が通っている病院で受けて検査報告書をもらえました。

検査報告書には、息子の支援方法についての具体的なアドバイスが書かれていて、とても参考になりました。

「田中ビネー式知能検査V」とは

田中ビネー式知能検査Vは、「2歳~成人」を対象年齢としており、「IQ(知能指数)」や「精神年齢」がわかる検査です。

この検査によって、お子さんの知能発達の状態を知ることができます。

なお、実施時間はお子さんによって異なります。

ふたハ
ふたハ

息子の場合は60分くらいかかりました。

「田中ビネー式知能検査V」で分かった息子の現状

息子の「田中ビネー式知能検査V」の結果をみた時に、まず目に入ったのは「IQ(知能指数)」と「精神年齢」の数値でした。

息子に一番手がかかった2、3歳のころと比較すると、言葉も増えてきて簡単なやりとりもできるようになったので、療育手帳をギリギリ返せるくらいの数値に上がっていると思っていました。

しかし、結果は、療育手帳を取得した時と変化がない軽度知的レベルの数値精神年齢も想定より低くてショックでした。

さらに、発達検査時の様子から言葉の苦手さや手先の不器用さを再認識することになりました。

ただし、検査の結果だけに気をとられすぎないように注意しましょう。

大切なのは、検査結果を支援に活かすことです!

検査報告書には息子の現状の発達具合や、苦手なことや支援方法がまとめて書いてあり、就学先の検討や就学後のサポートに役立ちます。

教育委員会や学校、児童発達支援施設に検査報告書のコピーを提出して情報を共有しておくことをおすすめします。

ふたハ
ふたハ

検査報告書をもらえなかった場合は、

発達検査の担当者に口頭で聞いて、まとめたものを共有しています!

そして、夫にも検査報告書を見せながら息子の現状を説明しました。

夫を説得するための資料・データとしても、とても役に立ちました。

③幼稚園の担任の先生の意見を聞く

息子の普段の様子をたくさん近くで見ている幼稚園の先生の意見を聞くことも大切です。

まず、幼稚園の先生にお願いして、普段の幼稚園で過ごしている息子の様子を見るために幼稚園の見学をさせてもらいました。

幼稚園見学時にチェックしたポイント

  • 友だちとの関わりの様子
  • 先生の一斉指示をどのくらい聞けているか
  • 活動中の離席の有無
  • 苦手なことに対する様子・行動
  • 配慮はどのくらいしてもらっているか
  • はしを持って給食を食べているか

そして、見学後に担任の先生から話を聞くことができました。

幼稚園の担任の先生から聞いた息子の様子

  • 友だちとの関わりは1人でいることが多いけど、周りはよく見ている
  • 一斉指示はおおむね通っている
  • 目は先生の方を向いていないが、話は聞いていることが多い
  • 活動には参加できている、興味のない内容でもその場にはいる
  • 席は前の方にしている
  • はしは勧めるとチャレンジしようとするが、基本的にはフォークとスプーンで食べている

思っていたよりも息子自身の力で、幼稚園で過ごせていることが分かりました。

家庭での印象とは違う一面を知ることで、就学先を考える上での参考になりました。

④病院の主治医や児童発達支援の職員に意見を聞く

主治医や児童発達支援の先生など、専門家の意見は説得力があり、とても頼りになります。

特に、主治医からは「支援級の方がいい!」とはっきり言ってくれ、私にとっては背中を押してくれる存在でした。

夫との話し合いでも主治医の言葉は効果的でした。

夫にとって、私の話を何度も伝えるよりも主治医の話はスッと耳に入るようでした。

そのため、夫婦で冷静に考えられるきっかけになりました。

息子の主治医が支援級をすすめる理由

  • おとなしく座っていられるが、話を聞く力が弱いので、ただ座っているだけになってしまう可能性が高い
  • 得意と苦手なことの差が大きいので、できる教科は交流級に行くなど、使い分けられる環境がベスト
  • 指摘しすぎるとやらなくなってしまうタイプなので、支援級スタートにして、できることを増やせるとよい

⑤ASDのお子さんをもつママ友や先輩ママの体験談

最後に紹介したいのが、同じ境遇のママ友や先輩ママの体験談です。

実際に通常級や支援級を選んだ親子の話を聞くことで、リアルなメリット・デメリットを知ることができました。

特に、息子が実際に通う小学校の支援級の情報は、SNSやブログでは得られないので、とても参考になりました。

ふたハ
ふたハ

自分から声をかけるのは苦手ですが、勇気を振り絞って積極的に動きました!

就学先の決定で「支援級」を選択した、わが家の判断理由

悩んだ結果、わが家は息子の就学先を「支援級」に決めました。

「通常級」への想いを強くもっていた夫ですが、最終的には私の決断に寄り添ってくれました。

私が息子の就学先を「支援級」に決めた理由は4つあります。

①発達検査の結果が低かった

まず、発達検査の結果が「軽度知的」の数値で、息子に軽度の知的障害があったことです。

数値だけで決めるものではありませんが、学習面で無理を重ねるより、支援級で丁寧に基礎を積み上げた方が、本人の自信や学びにつながると感じました。

②友だちへの興味・関わりがうすい

そして、息子は友だちへの関心が薄く、特に同年代の子と上手に遊ぶことができませんでした。

通常級だと友だち関係にストレスを抱える可能性が高いと感じ、少人数で先生の目が届きやすい支援級の方が安心だと考えました。

③環境の変化に対する弱さ

環境の変化にとても敏感な息子。

いつもと違う環境だと落ち着かなかったり、行事やイベントも参加はできるようになりましたが、本心では気が進まない様子です。

幼稚園から小学校への環境の変化はとても大きいです。

そのため、一気に通常級に進むのではなく、支援級でステップを踏んでから、通常級を目指した方が息子の負担が少ないと思いました。

④母のメンタル面の不安

息子が幼稚園の入園の時に、療育園にするか幼稚園にするか悩んだ時期があります。

その時は、私自身の発達障害に対する知識が乏しく、流されるまま息子を幼稚園に入園させてしまいました。

その結果、親子共に辛くなってしまい、2ヶ月で幼稚園を諦めてしまった苦い過去があります。

また、当時は息子の発達のことを気軽に相談できる支援者やママ友がいなくてすごく孤独でした。

同じように、無理をして通常級に入れて、また息子が荒れてしまったら…。

私一人で対応できる自信がありませんでした。

ふたハ
ふたハ

実際に、支援級は先生との連携がとりやすいです。

頼ることが苦手な私でも、ひとりで抱え込まずに相談できる環境で助かっています。

夫に響いた私の主張

私の支援級にしたい想いをたくさんぶつけても、なかなか私の話を聞いてくれなかった夫。

でも、そんな夫に響いた私の言葉を紹介します。

「実際に対応するのは私!あなたがやってくれるなら通常級を考えてもいいけど!」

「もし通常級に行って、幼稚園入園の時のように手に負えない状況になったら、次こそ私のメンタルがもたないかもしれない…」

以前の私だったら、夫に面と向かっては言えなかったです。

話し合いを繰り返すうちに、夫に本音をぶつけられるようになり、私自身の成長を実感でき少し自信がつきました。

ふたハ
ふたハ

親の心の安定は、お子さんの心の安心にもつながります。

「親子共に安心できる」就学先を見つけてくださいね!

まとめ

就学先を決める時は、一人で抱え込まず、たくさんの人を巻き込みながら、お子さんに合う道を一歩ずつ探していくことが大切です。

わが家も夫婦で意見がわかれ、たくさん悩みました。

ですが、最終的には「息子に合った安心できる環境」を優先して支援級を選びました。

私が決断できたのは、就学相談での情報収集、発達検査や幼稚園の先生の言葉、専門家や同じ境遇のママ達からのアドバイスがあったから。

息子と関わってくれ、支援してくれているたくさんの方々のおかげです。

就学先を決めることがゴールではありません。

入学後も子どもの成長や状況に合わせて、柔軟に見直すこともできます。

「一度決めたら終わり」ではなく、「今の子どもに合う環境を選ぶ」という視点で考えると、気持ちが少しラクになるかもしれません。

これから就学先の決定を控えているママやパパも、どうか一人で抱え込まずに、周りのサポートや情報を取り入れながら進めていきましょう!

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