
感覚過敏は成長とともに治るのかな?
ASD(自閉スペクトラム症)の息子は、特定の音を怖がったり、服が少し濡れただけで着替えたがったり、給食をほとんど食べられなかったりと、感覚過敏による困りごとがたくさんありました。
特に3歳ごろに集団生活が始まると、苦手な刺激に触れる場面が増え、感覚過敏の影響を強く感じるようになりました。

この先どうなっていくのかな…

少しずつでも楽になるのかな…
そんな不安を抱えながら、療育園や発達外来の先生に相談し、息子に合った関わり方を続けてきました。
その結果、小学3年生になった現在は、感覚過敏が完全になくなったわけではありませんが、
以前よりできることが増え、日常生活で困る場面も少しずつ減ってきています。
この記事では、わが家が実践してきた感覚過敏への対応や、小学3年生になった現在の変化についてお伝えします。
そんな悩みを抱えるママやパパの参考になればうれしいです。
ASD息子の感覚過敏は治るのか?3歳ごろに感じていた不安
息子が3歳のころ、わが家は療育園に通い始めました。
その中で、息子にASDの特性があることや、感覚過敏について知るようになりました。
感覚過敏は、感じ方や現れ方が一人ひとり異なります。

このままずっと続くのかな…

いつか落ち着く日が来るのかな…
当時の私は、息子の感覚過敏が今後どのように変化していくのか分からず、不安を感じていました。
集団生活で見えてきたASD息子の感覚過敏
療育園に入る前にも、感覚過敏が関係していたのかもしれないと感じる出来事はたくさんありました。
しかし、息子と一緒に療育園で過ごす中で、感覚過敏が集団生活に与える影響をより強く実感するようになりました。
息子の場合は、聴覚・触覚・味覚の過敏さが強く見られ、
など、周りの子どもたちには何気なくできることでも、息子には難しい場面がたくさんありました。
当時の私は、

どうしてみんなと同じようにできないの?
と戸惑うことが多かったです。
でも、それらは困った行動ではなく、息子なりに苦手な刺激やつらさを行動で伝えてくれていたように思います。
3歳ごろの息子に見られた感覚過敏の特徴や困りごとについては、こちらの記事で詳しく紹介しています//
▶ ASD息子の感覚過敏はどうだった?3歳ごろの特徴と困りごと
感覚過敏について療育園で相談したこと
息子の困りごとについて療育園の先生に相談した際、「聴覚過敏」という言葉を初めて知りました。
当時の息子は、ハンドドライヤーの音や大きな機械音など、特定の音を極端に嫌がっていました。
苦手な音が聞こえると耳をふさいだり、その場から離れたりすることも多く、どう対応したらいいのか悩んでいました。
先生に息子の様子を伝えると、
など、詳しく対応方法を教えてもらいました。
また、成長とともに苦手な音が気にならなくなる場合もあると聞き、少し安心したことを覚えています。
その後、療育園で息子の様子を見ていく中で、聴覚だけでなく、触覚や味覚にも過敏さがあることが分かってきました。
できないことを無理にやらせるのではなく、できることを少しずつ増やしていく。
その考え方を知ったことで、家庭でも息子のペースを大切にしながら関われるようになりました。
ASD息子の感覚過敏にわが家が取り組んだこと
幼児期から小学生になった現在まで、息子の感覚過敏に対応してきて感じるのは、すぐに結果を求めるのではなく、長い目で見守ることの大切さです。
療育園や発達外来の先生に相談しながら、息子が何に困っているのかを一つひとつ整理し、
どうしたら息子が少しでも楽に過ごせるのかを考え、
家庭や療育園で関わり方を試しながら、一つひとつ工夫を重ねてきました。
すぐに変化が見られたわけではありませんが、
苦手なことを無理に克服させるのではなく、どうしたら負担を減らせるかを考えながら関わったことで、少しずつできることが増えていきました。
聴覚過敏への対応|少しずつ慣れることを意識した
療育園の先生からは、苦手な音に無理に慣れさせる必要はないと教えてもらいました。
そのため、ハンドドライヤーや大きな機械音など、息子が明らかに嫌がる音からはできるだけ距離を取るようにしていました。
また、耳をふさいだり、その場から離れたりする行動も、息子なりの対処方法として受け入れました。
一方で、苦手な音を完全に避け続けるのではなく、本人が大丈夫そうな範囲で少しずつ経験を積むことも意識していました。
例えば、遠くから音を聞いてみたり、短時間だけその場にいてみたりと、無理のない範囲で挑戦する機会を作りました。
その積み重ねもあってか、以前は苦手だった音の中には、少しずつ気にならなくなったものもあります。
聴覚過敏のあるお子さんには、音の刺激を和らげるために、イヤーマフや子ども用ヘッドホンを活用しているご家庭もあります。

わが家も気になっていて、今後必要に応じて取り入れたいです!
触覚過敏への対応|参加しやすい方法を探した
触覚過敏への対応で意識していたのは、みんなと同じやり方にこだわらないことです。
例えば、家庭や療育園で取り組んできた工夫には、次のようなものがあります。
活動への参加を「できた・できない」で判断するのではなく、「どこまでなら参加できるか」を考えることを大切にしました。
そして、少しでも参加できたときは、息子と一緒にたくさん喜びました。
また、雨の日のストレスを減らすために、わが家ではレインコートもよく活用していました。
服が濡れることをとても嫌がっていた息子にとって、欠かせないアイテムでした。

息子も実際に使っていましたが、嫌がらずに着てくれました!
さらに、「ママは濡れても平気だよ!」と言葉で伝えるだけでなく、実際に私が気にせず過ごす姿を見せることも効果的でした。
こうした小さな工夫を積み重ねながら、息子が少しでも安心して過ごせる方法を探しました。
味覚過敏への対応|食べることを強制しなかった
味覚過敏による偏食に対して、「何とか食べさせなければ」と焦っていた時期がありました。
しかし、無理に食べさせようとして、かえって食事への抵抗感が強くなってしまいました。
そのため、わが家では次のようなことを意識していました。
「食べさせなければ」という考えにこだわるのではなく、息子が「食べてみようかな」と思える環境づくりを大切にしました。
さらに、療育園でもスモールステップで食べられる食材を増やしていく取り組みをしてもらいました。
その積み重ねが、少しずつ息子の自信につながっていったように感じています。
ASD息子の感覚過敏はどう変わった?3歳と小3を比較
3歳ごろは感覚過敏による困りごとが多く、この先どうなっていくのか不安が大きかったです。
しかし、小学3年生になった現在は、感覚過敏が完全になくなったわけではないものの、以前より生活しやすくなったと感じています。
| 感覚 | 3歳ごろ | 小学3年生現在 |
|---|---|---|
| 聴覚過敏 | ハンドドライヤーが怖くて外のトイレに入れない。ざわざわした場所も苦手。 | トイレは利用可能。集団活動にも参加できるようになった。苦手な音は一部残っている。 |
| 触覚過敏 | 手をつなげない。服が少し濡れただけで着替えたがる。工作や水遊びが苦手。 | 手をつなげるようになった。多少濡れても平気。工作にも参加できる。 |
| 味覚過敏 | 食べられるものが極端に少ない。初めての食べ物を拒否。 | 食べられるものが増えた。初めての食べ物にも挑戦できることが増えた。 |
それでは、それぞれの変化について詳しくお伝えします。
聴覚過敏|落ち着いたことと今も苦手なこと
3歳ごろは、苦手な音が日常生活に大きく影響していました。
特にハンドドライヤーの音は怖がっていて、外出先のトイレに入れないこともありました。
また、クイズ番組の不正解音やゲームの失敗音も苦手で、その音が聞こえるだけで嫌がることがありました。
さらに、ざわざわした環境も苦手で、療育園やイベント会場の部屋に入れないこともありました。
しかし現在は、ハンドドライヤーのあるトイレも利用できるようになり、クイズ番組やゲームの音も以前ほど気にならなくなっています。
人の多い場所や集団活動にも参加できるようになり、聴覚過敏による困りごとはかなり減りました。
一方で、今でも苦手な音はあります。
電車が通り過ぎる音、雷の音、風船が割れる音、バイクやスポーツカーの大きなエンジン音などは苦手です。
ただ、耳をふさいだり、自分から少し離れたりと、息子なりに対処しながら過ごせるようになっています。
触覚過敏|日常生活での困りごとが減った
触覚過敏についても、3歳ごろと比べると大きく変化しました。
当時は手をつなぐことを嫌がり、服が少し濡れただけでも着替えたがることがありました。
また、水遊びや工作活動への参加も難しく、のりや粘土に触れることを嫌がっていました。
しかし現在は、自分から手をつなぐこともありますし、雨の日に多少服が濡れても以前ほど気にしなくなりました。
粘土やのりを使う活動にも参加できるようになり、学校生活の中で困る場面はかなり減っています。
もちろん、苦手な感覚がまったくなくなったわけではありません。
それでも、少しずつ経験を積み重ねてきたことで、受け入れられることが増えてきたように感じています。
味覚過敏|食事を楽しめるようになった
味覚過敏による偏食も、以前と比べると大きく変化しました。
3歳ごろは食べられるものが限られており、初めて見る食べ物にはほとんど手をつけませんでした。
また、食感や味が苦手だと、口に入れてもすぐに出してしまうことがよくありました。
現在も好き嫌いはあります。
特にピーマンやなすなど、一部の野菜は苦手です。
それでも、以前と比べると食べられる食材はかなり増えました。
初めての食べ物にも挑戦してみようとする姿が見られるようになり、
まずはひと口食べてみて、自分で味や食感を確かめられるようになりました。
そして、

これはもういらない!

おいしい、もっとちょうだい!
と、自分の言葉で気持ちを伝えてくれるようになりました。
食事そのものへの興味が広がり、家族との食事を楽しめるようになったことは、私にとってとてもうれしい変化です。
まとめ|感覚過敏と付き合いながら少しずつ成長している
3歳ごろの息子は、聴覚・触覚・味覚の過敏さが強く、日常生活や集団生活のさまざまな場面で困りごとを抱えていました。
当時は、息子の感覚過敏に対して不安に感じることもたくさんありました。
しかし、療育園や発達外来の先生に相談しながら関わる中で、息子に合った方法を少しずつ見つけることができました。
その結果、できることが少しずつ増え、生活の中で困る場面も減っていきました。
また、苦手な刺激に対して耳をふさいだり距離を取ったりと、自分なりに対処しながら過ごせるようにもなっています。
とはいえ、感覚過敏が完全になくなったわけではありません。
それでも、小学3年生になった現在の息子を見ると、3歳ごろには想像できなかった成長をたくさん感じます。
感覚過敏への対応で大切だったのは、「できないこと」に目を向けるのではなく、
「どうしたらできるか」を一緒に考えながら、できることを少しずつ増やしていくこと
だったように思います。
もし今、お子さんの感覚過敏に悩んでいるママやパパがいたら、
今できないことだけで判断せず、その子なりのペースで少しずつ変化していく可能性があることを伝えたいです。
この記事が、感覚過敏に悩むご家庭の参考になればうれしいです。

