場面緘黙症だった保育園のころ③行事で感じる心の負担/自分なりの目標設定をもつ

《園児ふたハ》行事は嫌いだった。運動会のかけっこの思い出。

保育園の行事は苦手でした。

保育園の行事はたくさんありますが、運動会と発表会は外せない大きなイベントの一つだと思います。

運動会はあまり思い出がないですが、唯一かけっこの「よ~い、どん!」の瞬間だけは記憶に残っています。運動会の種目の中でかけっこが一番嫌でした。

玉入れや綱引きはみんなで行うので、その場にいることができれば、仮に私が上手くできなくてもなんとかなります。

でも、かけっこは個人の競技で、走る瞬間は注目を一身に浴びてしまうので苦手でした。また、私の場合は、勝ち負けにこだわりはないのですが、勝負をすること自体が嫌でした。

さらに、先生の「よ~い、どん!」のタイミングがよく分からずつ声がかかるのか気になってしかたがありませんでした。毎回タイミングを逃し、みんなよりもワンテンポ遅れてスタートし、ゆっくり自分のペースで走り一番最後にゴールしていました。

また、自分で不安をイメージして追い込んでしまう所があり、運動会の2、3日前から心配し始めて、当日の「よ~い、どん!」の瞬間に緊張感がピークに達します。

その代わりに、終わった瞬間は、ものすごい解放感を感じることができ、テンションが一時的に上がります

《園児ふたハ》見た目は無表情だけれど、中身は精一杯がんばっています!

発表会は劇を行いました。演目は「みにくいアヒルの子」でした。

10人くらいいるヒヨコのうちの1人で、セリフが一言ありました。

(ふたハ)「ピヨピヨ」

ふるえた小さな声でしたが言えました

人に注目されるのは苦手です。なので、劇はたくさんの保護者に見られてとても緊張します。

表情をつくる余裕はありません

この時はまだ場面緘黙症の真っ只中でしたので、舞台に立てただけでもすごい!と自分で思います。

《みみコ/ぱんタ》みんなと同じようにできなくてもいい!参加の仕方は人それぞれ。

私は中学校くらいまで行事が苦手な気持ちは続きました。不安や心配に支配され、純粋に行事を楽しめず残念な気持ちが残っています。今の私でもう一度学生生活を過ごせたら、昔よりかは楽しめていただろうと思います。

みみコ行事やイベントを楽しめるタイプです。普段自分で起きられないのに、行事がある日は朝5時くらいに自分で起きてきて、始まるのを待ち遠しそうにしています。勝ち負けのこだわりは若干あるものの競技には全力で挑んで、勝てば全身で喜びを表現し、負ければ悔しがっています。

みみコの楽しんでいる様子をみて、とてもうらやましいです。

ふたハ
ふたハ

みみコが楽しいなら私も嬉しい!

一方で、ぱんタは私と似ていて、普段と同じ環境の方が安心するので、イベントや行事は苦手です。

幼稚園の発表会や運動会は一人だけ歌っていなかったり、ダンスがぎこちなかったり、ワンテンポ遅かったり、体がフラついていたり…。みんなと比べてしまうと出来ていないことだらけで、まともに見られなかった時期がありました。

でも、その場にいることもできずに脱走していた頃と比べると、その場にいてみんなと一緒のことをやろうとしていて参加できるようになっていることに気づき…。

(ふたハの心) すごく成長したな頑張って参加しているな

と、思えるようになりました。

ふたハ
ふたハ

私が小さいころに同じ気持ちを知っているのに…。

自分のことは棚に上げていました。反省です。

《ぱんタ/自閉スペクトラム症/ASD》小学1年生運動会での成長。

先日、ぱんタが小学生になって初めての運動会がありました。

初めのまだ分からないうちは不安な様子でした。しかし、繰り返し練習するのは好きで、予行練習で見通しが分かってきたころには、本番に向けて楽しそうな様子でした。 

当日はとくに問題なく終わりました。一番手のかかった2、3歳のころには、ぱんタ運動会に1人で参加できるようになるなんて想像できませんでした。なので、すごく成長を感じた1日でした!

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