普通級と支援級、どっちがいいのか。

決断するのにすごく悩みました…
そして、迷っていたのは親の私だけでなく、息子自身も同じように気もちが揺れていました。
最終的には普通級に行くと決めた息子でしたが、就学前は、普通級や支援級そのものにあまり興味がなく、どこか他人ごとのような反応でした。
しかし、入学してから支援級の安心感を経験し、交流級で普通級の雰囲気にもふれていく中で、少しずつ違いを意識するようになっていきました。
この記事では、就学前から普通級への転籍までに、息子の気もちがどう変わっていったのかを、実際のエピソードとともにまとめています。
同じように、普通級と支援級で迷っているママやパパのヒントになればうれしいです。
就学前|普通級と支援級に興味がなかったころの気もち
就学前の息子は、普通級や支援級といった進路について、ほとんど興味を示していませんでした。
そんな説明をしても、小学校生活のイメージはまだわいておらず、自分のこととして受け止められていない様子でした。
一方で親は、これからの進路に悩み、その選択の重さを感じていました。
その温度差に戸惑いながら、就学相談に向き合っていたのを覚えています。
ここでは、就学相談の場で感じたことや、普通級と支援級の違いをどのように息子に伝えていったのかをふり返ります。
就学相談で息子の意思を確認するも…

就学相談で、実際に通う予定の小学校の普通級と支援級を見学させてもらったときのことです。
普通級は人数が多く、一斉に授業を受ける環境。
一方で支援級は、少人数で一人ひとりに合わせた関わりがある環境です。
見学後に、

どっちがよかった?
と息子の考えを聞いてみましたが、

分からない。
返ってきたのは、あっさりした一言でした。
ただ、実際に就学前に見学できたのは、支援級は授業に参加させてもらえた一方で、普通級は廊下から少し様子をのぞく程度。
これでは、息子が環境を具体的にイメージできなくても無理はなかったと思います。
見ればなんとなく分かるかな…と考えていたけれど、息子にとってはまだ難しかったです。
だからこそ、見学の前に、もっと息子の目線で分かるように説明しておけばよかった。
そんな反省が残りました。
普通級・支援級の違いを息子にわかりやすく伝える
そこで改めて、息子にも分かる形で説明することにしました。
言葉だけではイメージしにくいと思い、普通級と支援級の様子が分かる写真やイラストを一緒に見ながら話しました。
このように、できるだけシンプルな言葉で伝えました。
すると、息子も少しずつイメージが持てるようになり、

少ないほうがいい!
と、自分の気もちを話してくれました。
まだはっきりとした意思ではなかったものの、息子なりに考えて選ぼうとしている様子が感じられました。
もともと私の中では支援級を考えていましたが、あらためて息子の意思を確認した上で、

支援級からスタートしよう!
気もちが固まりました。
小学1年生|支援級の安心感と普通級への意識の変化
入学してからの息子は、支援級での生活に慣れることからスタートしました。
就学前には実感のなかった学ぶ場所の違いも、実際に通い始めたことで、少しずつ自分のこととして感じられるように。
ここでは、支援級での安心感を土台にしながら、息子の普通級への意識がどのように変わっていったのかをふり返ります。
支援級を選んでよかったと感じた理由
入学してまず感じたのは、支援級ならではの安心感でした。
少人数で落ち着いた環境の中、先生が一人ひとりの様子を丁寧に見てくれる。
その関わり方が、息子にはとても合っていたように思います。
新しい環境に不安を感じやすい息子ですが、無理のないペースで学校生活に慣れていくことができ、学校は安心できる場所だと感じられるようになっていきました。
親としても、まずは支援級から始めてよかったと感じる場面が多く、安心して見守ることができました。
支援級と普通級(交流級)それぞれを体験して感じたこと
学校生活に慣れてくると、交流級で過ごす時間も少しずつ増えていきました。
支援級では、自分のペースで落ち着いて取り組める安心感があります。
クラスの子との関わりが増え、自分から先生に話しかけるなど、少しずつできることが広がっていきました。
一方で交流級では、人数の多い集団や授業のスピード感に触れる機会があります。
図工や音楽など参加しやすい教科から始めて、集団の中で学ぶ経験を重ねていきました。
ただその中で、
など、息子にとって負担になりやすい場面も見えてきました。
実際に両方の環境を体験できたことで、息子なりに環境の違いを理解するようになっていきました。
「普通級は高学年でいい」息子の気もち
経験を重ねる中で、息子の口から少しずつ自分の考えが出てくるようになりました。
1年生になって半年が過ぎ、

普通級と支援級、どっちがいい?
と聞いたときのことです。

5年生か6年生。
それまであいまいな答えが多かった息子が、初めて具体的な時期を口にしました。
自分なりに考えていることが伝わってきて、少し驚いたのを覚えています。
はっきりと言葉にすることは少なかったものの、
そんな気もちを感じているようでした。
「3年生か4年生で転籍してほしい」親の希望をどう伝えたか?
一方で、親としては「できれば3年生、遅くても4年生で普通級へ」という思いがありました。
ただ、その気もちを息子にどう伝えるかは、とても悩みました。
息子の気もちが整っていないまま進めてしまうのは避けたい。
一方で、伝えなければ選択肢として意識されないかもしれない。
迷いながらも、

ママは3年生か4年生で行けたらいいなと思っているよ。
と、正直に伝えることにしました。
ちなみに、そのときの息子の返事は、

ヤダ!
と、一言で終了。
私の提案は受け入れてくれませんでしたが、

そうなんだね。
息子の気もちを受け止め、その場で無理に話を進めることはしませんでした。
その後、息子の様子を見ながら定期的に同じ話題にふれ、息子の気もちを何度も確認しました。
すぐに結論を出すのではなく、少しずつ見通しを共有していく。
どこまで踏み込むか、そのバランスは難しかったですが、この関わりが、後の自分で決める流れにつながっていったように感じています。
小学2年生|普通級と支援級どっち?息子の出した決断
2年生になると、いよいよ普通級へ移行するかどうかを具体的に考える時期になりました。
親としては、目標として3年生からの転籍を考えていましたが、実際に決断を迫られると、その気もちは大きく揺れました。
それは息子も同じでした。
普通級の環境を実際に経験する中で、前向きな日もあれば、不安や戸惑いが強く出る日もあり、
息子なりに少しずつ答えを探していったように感じます。
移行を始める前はどっちでもいいと言っていた息子
普通級への移行の話が現実的になってきたころ、息子に気もちを聞くと、

どっちでもいい。
このように返ってきました。
1年生の頃には、高学年で行くと話していた息子ですが、いざ目の前の選択肢になると、簡単には決められない様子でした。
このころは、

今日学校で何したの?

何が一番楽しかった?
と聞いても、

わからない。
と即答されることも多くありました。
考えること自体が負担なのか。
抽象的な質問で分からないのか。
息子にとっては、自分の気もちを言葉にすること自体がまだ難しい時期でした。
それでも、これまで何度も気もちを確認してきた積み重ねのおかげで、自分なりに向き合う様子も見られるようになりました。
はっきりとした答えは出せないけれど、息子なりに考えようとしている姿勢は伝わってきました。
お試しで普通級の環境で過ごしてみた息子の不調
そこで、実際に普通級で過ごすお試し期間を設けることにしました。
これまでも交流級という形で普通級を経験していましたが、
このような条件や配慮がある環境化でした。
一方でお試し期間は、
実際の普通級に近い環境の中で、1日を過ごしてみる体験ができました。
その中で、息子にかかる負担は明らかに大きくなりました。
帰宅後に強い疲れを見せたり、気もちが不安定になることが増えたり。
大きく崩れるわけではないものの、

ムリをしすぎているかも…
と感じる場面が増えていきました。
夏休みに4年生でも大丈夫だよと息子に伝えた

今の息子にはまだ早いかもしれない…
3年生での転籍を目標にしていたものの、本当に今がそのタイミングなのか、改めて考えるようになりました。
そこで夏休みのタイミングで、息子にこう伝えました。

4年生からにしようと思ってる。

だから、ゆっくりで大丈夫だよ!
その言葉を口にしたとき、「3年生で転籍させなければ」という思い込みや、気づかないうちに抱えていた責任感から、ふっと解放されたような気がしました。
そして、私の気もちの変化は、息子にも伝わったのか、どこかホッとしたような表情を見せていたのが印象に残っています。
最終決断前に急にやる気を出し始めた息子
2学期に入り、

3年生からの転籍は見送ろうと思っています!
と、学校にも伝え、4年生からの転籍に切り替えて考えていました。
ところが、その後思いがけない変化がありました。
これまで迷っていた息子が、少しずつ前向きな様子を見せるようになったのです。
支援級の担任の先生も9月末まで判断を見極めるため、
「今日はどっちで過ごす?」
と、毎日選択肢を息子に提示してくれていました。
その中で、息子は自分から普通級を選ぶ日が増えていきました。
こうした息子の変化に、はっきりとしたきっかけがあったわけではありません。
それでも、普通級で過ごす経験を重ねる中で、少しずつ環境に慣れ、息子なりに気もちの整理ができてきたようでした。
不安が完全になくなったわけではありませんが、普通級でもやっていけるかもしれないと、息子の中に少しずつ自信が芽生えてきたように思います。
最終決断を息子にゆだねて出した答え
9月、最終的な判断をするための面談を行いました。
学校の先生方も、「頑張ればできそう」という気もちと、「精神面の負担が心配」という思いの間で、悩んでいる様子でした。
家庭としても同じで、3年生での転籍を目指してきたものの、4年生でもいいのではないかという気もちもあり、迷っていることを正直に伝えました。
その上で、さまざまな視点から話し合いを重ねましたが、その場で結論を出すことはできませんでした。
最終的に、もう一度息子の意思を確認し、決断をゆだねることに。
そして息子が出した答えは、

3年生から行く!
というものでした。
その選択が正解だったのかどうかは、今はまだ分かりません。
でも、迷いながらも自分で考えて決めた経験は、きっとこれからにつながっていくと思います。
普通級への転籍を最終的に決めたときの詳しい経緯は、こちらの記事でまとめています//
▶ 3年生で通常級へ!一度あきらめた転籍を再決断したわが家の理由
まとめ|普通級と支援級で迷ったときに大切にしたいこと
普通級と支援級、どちらがいいのか。
その答えは、はっきり決められるものではないと、息子の転籍を通して感じました。
就学前は、普通級や支援級の違いもよく分からず、息子に聞いても判断の材料にはなりませんでした。
それでも、その都度、気もちを確認しながら進めていく中で、息子は少しずつ「自分のこと」として考えられるようになりました。
1年生では支援級で安心して土台をつくり、
2年生では迷いや不調、前向きな気もちの間で揺れながら。
息子なりの答えにたどりついていきました。
どちらが正解かを急いで決めるよりも、そのときどきの息子の気もちに寄り添うことが大切だったように思います。
実際に環境を体験してみること。
揺れる気もちをそのまま受け止めること。
そして、ときには立ち止まる余白をつくること。
このような経験を積み重ねながら、少しずつその子に合った形を見つけていきましょう。


