療育園か幼稚園で迷う方へ!わが家の失敗から考える選択のヒント

ふたハ
ふたハ

療育園と幼稚園、どっちが息子に合っているんだろう…?

ASDの特性をもつ息子が3歳になったころ、わが家も園の選択に大きく迷いました。

最終的には、療育園をすすめられながらも幼稚園を選んだわが家。

しかし、実際に通わせてみると全くうまくいかず、たった2か月で幼稚園をあきらめる決断をすることに…。

そのときは、どうして幼稚園に通う選択をしてしまったんだろう…と自分を責めてしまうほど悩みました。

けれど、その経験があったからこそ、子どもに合う環境選びの大切さを学べることができました。

この記事では、療育園か幼稚園で迷ったとき、どんな視点で考えれば納得のいく選択ができるのかについて、わが家の実体験をもとにまとめました。

ふたハ
ふたハ

悩んでいるママやパパの参考になればうれしいです!

療育園か幼稚園で迷ったわが家の選択とその背景

息子の幼稚園への入園が近づくにつれ、

ふたハ
ふたハ

療育園に通い続けるべきか?

ふたハ
ふたハ

幼稚園で同年代の子どもたちと過ごす経験をさせるべきか?

どちらが息子にとって良いのか、夫婦でたくさん悩みました。

ここでは、最終的にわが家が幼稚園を選ぶまでの経緯をお話しします。

プレ幼稚園で活動に参加できなかった息子

息子の通う予定だった幼稚園には、入園前の子どもが月に1回集まる「プレ保育」があり、わが家も親子で通っていました。

しかし、通い始めてすぐに息子の集団での難しさがはっきり表れてきました。

  • 活動の時間になると部屋から出ようとする
  • 座っていられず走り回ってしまう
  • まわりの子たちが自然にできていることができない

私はなんとかして息子をみんなの輪に入れようと必死でした。

ふたハ
ふたハ

今、思い返しても息子は一番目立っていました。

プレ保育の時間は、息子にとっても私にとっても、だんだんとつらいものになっていきました。

入園前に療育園へ通い始めた息子

ふたハ
ふたハ

このまま幼稚園に入るのは難しいかもしれない…

プレ幼稚園での様子をみて不安に感じていたころ、息子と一緒に療育園に通うことが決まりました。

プレ幼稚園と並行しながら療育園に通い始め、息子は療育園では少しずつ落ち着いて過ごせるようになり、活動に参加できる時間も増えていきました。

ふたハ
ふたハ

息子には療育園の環境が合っている…

そう感じながらも、幼稚園の入園準備も進んでいき、わが家は決断を迫られていました。

夫と意見が分かれ、判断に迷った日々

私自身は、このまま療育園を継続した方がいいのでは…と考えていました。

そして、幼稚園入園の3カ月ほど前になった時、

ふたハ
ふたハ

4月からは幼稚園ではなく、療育園を続けて通いたい!

と夫に伝えました。

これまで夫は育児にあまり関わってこなかったため、特に反対されないだろうと思っていたのですが…

返ってきたのは、

くまT
くまT

療育園は幼稚園の入園前までだと思っていた。

僕は幼稚園に通わせたい!

という意見でした。

当時の私は、夫に強く反対できるほどの確信も、うまく説得できる自信もありませんでした。

話し合いになると、どうしても論理的に説明のうまい夫の方が主導権を握ってしまい、私の気持ちをうまく伝えきれないもどかしさだけが残りました。

それでも、何度も話し合いを重ねましたが、意見は平行線のまま。

息子にとって一番いい選択は何なのか…答えが出ず、悩み続ける日々が続きました。

療育園の園長先生からの助言を受けても幼稚園を選択したわが家

迷い続けていた時期、療育園の園長先生からは次のように言われました。

  • 「今の息子くんは幼稚園より療育の環境が合っていますよ」
  • 「一斉指示が通らないうちは幼稚園は厳しいです」

園長先生の言葉は重く、私自身もその考えに納得していました。

それでも、夫の思いや、もしかしたら幼稚園でもやっていけるかもしれない息子への期待が重なり…

最終的に、わが家は幼稚園への入園を選びました。

わずか2か月で幼稚園を断念した現実

いろいろな葛藤を乗り越えて幼稚園入園を選んだわが家でしたが、現実は想像以上に厳しいものでした。

ここからは、たった2か月で幼稚園を続けることを断念したわが家の経緯をお伝えします。

入園式からつまずいてしまった息子

入園式当日、夫は仕事で来られず、私は息子と2人で参加しました。

大変な1日になるだろうと覚悟していたものの、想像以上でした。

まず、出発前から息子はスーツを嫌がって大荒れ。

ようやく幼稚園に着いても、人の多さや雰囲気の変化に圧倒され、式が始まる直前に会場から飛び出してしまいました。

式が行われている間、息子は廊下を行ったり来たり。

最後のクラス写真の撮影では大泣きし、なんとか終えた入園式でした。

ふたハ
ふたハ

この先、本当に大丈夫なんだろうか…

入園初日から、その不安は一気に強くなっていきました。

幼稚園で見えた息子の日常の困りごと

入園後、先生から伝えられる息子の様子を聞くたびに、胸が締めつけられました。

入園当初の息子の困りごと

  • 部屋のドアを何度も開け閉めする → 危ないので注意される → 癇癪
  • スプーンを振り回す → とめられる → 癇癪
  • 給食をひっくり返す→注意される→癇癪
  • 活動にほとんど参加できない(机の下にもぐる・外に出てしまう・誘っても無関心)
  • 友だちとの関わりがほぼない
  • 帰りの会まで園にいられない

集団生活の中で、息子のつまずく場面が、次々と明らかになっていきました。

幼稚園の環境は息子に合わないと実感

毎日幼稚園に通ううちに、幼稚園の環境では今の息子には負担が大きすぎると感じる場面がたくさんありました。

  • 一斉指示が通らない
  • おもちゃを共有して遊ぶことが難しい
  • 教室のざわざわした音に耐えられない
  • 補助の先生をほぼつきっきりで独占してしまう
  • 身の回りのことが一人でできず、常に支援が必要

頑張れば慣れるという次元ではなく、息子の成長段階と環境が根本的に合っていない…。

そのことを、幼稚園で過ごす息子の日々の様子から痛感しました。

療育園の園長先生が、幼稚園より療育園の環境が息子には合っている…と言っていた意味が、この時ようやく腑に落ちました。

ふたハ
ふたハ

園長先生が伝えたかったのは、こういうことだったのか…!

毎日息子のできないことばかりを聞き続けるつらさ

幼稚園から帰る息子は不安定で、些細なことで癇癪を起こす毎日でした。

そして私も、連日の先生からの報告に心が折れそうになっていました。

  • 朝の準備も帰りの準備も、ほとんど先生が代わりに対応
  • 自由遊びは園内をただウロウロ
  • 活動にまったく参加できない
  • 注意すると大泣きして怒る

他の子には「今日こんなことができるようになりましたよ」と伝えられているのに、息子だけはできなかったことの報告ばかり。

ふたハ
ふたハ

ここに息子がいると迷惑なのかな…

ふたハ
ふたハ

息子には、いいところが本当に何もないんだろうか…

当時の私は、先生の言葉を聞くたびに気持ちが追いつかず、不信感に近い思いが芽生えてしまうほど、心がすり減っていました。

今になってふり返ると、先生は息子の様子を正確にそのまま伝えようとしてくれていただけだったのだと、冷静に理解できます。

けれど、あの頃の私は、毎日届くできない報告に気持ちが押しつぶされ、素直に受け止められる余裕がまったくありませんでした。

療育園か幼稚園で迷うときに整理するポイント

ふたハ
ふたハ

どんな環境なら安心して過ごせるのか…

ふたハ
ふたハ

幼稚園で本当に大丈夫だろうか?

発達に特性がある場合、療育園か幼稚園かを選ぶのは、親にとって本当に難しい判断です。

わが家も幼稚園入園を経験して痛感しましたが、入園前に子どものことや園のことをしっかり整理しておくことが、納得のいく選択につながると感じています。

ここからは、迷ったときに整理しておきたいポイントを紹介します。

子どもの特性や困りごとの整理

まずは、今のお子さんの状態を具体的に把握することが大事です。

  • どんな場面で困りごとが出やすいか
  • どんな刺激に弱いか(音、にぎやかさ、予定変更など)
  • 集団活動でつまずきやすいポイントはどこか

紙に書き出してみると、幼稚園の環境でどこまで負担が大きいのか、あるいは療育園のほうが安心して過ごせるのかが見えやすくなります。

「今できること」と「支援があればできること」の把握

次に、お子さんの「できること」を細かく分けて整理してみるのもおすすめです。

  • ひとりでできること
  • 声かけや見守りがあればできること
  • 大人のサポートが必要なこと
  • 今はまだ難しいこと

幼稚園では基本的に「ある程度ひとりでこなす力」が求められます。

一方、療育園では「支援があればできる」部分を丁寧に伸ばす環境が整っています。

どこまで子どもができるのかを把握しておくことで、園選びの判断材料がぐっと明確になります。

入園前に幼稚園へ確認・共有しておきたいこと

そして、幼稚園との事前相談や情報共有もとても重要です。

入園前の私自身の反省点として、

  • 相談するのが苦手で1人で抱え込んでしまったこと
  • 入園を断られたらどうしよう…と不安で事前に十分な連携が取れなかったこと
ふたハ
ふたハ

上手く先生と連携できずに後悔しています。

幼稚園入園前に確認・相談しておくポイント

  • 子どもの特性や苦手な場面
  • 支援があればできること
  • 園側がどこまで対応できるか
  • 加配(補助員)の有無・人数配置
  • 園の雰囲気や活動の流れが子どもに合いそうか

幼稚園によっては、発達の特性がある子にも柔軟に対応してくれるところもあれば、サポート体制が整っていないところもあります。

入園前にしっかり確認しておくことで、入園後のミスマッチを大幅に減らすことができます。

わが家の経験にもとづく後悔しない園選びのコツ

園選びに正解はありませんが、判断するときの視点があるだけで、迷ったときに立ち返る軸が生まれます。

ここでは、わが家が実際に悩み、選び、失敗し、また選び直した経験から、これは意識しておくと役立つと感じたポイントをまとめました。

コツ①子どもに合う環境を軸に考える

わが家は当時、周囲の普通や一般的な価値観に引っぱられ、幼稚園を選んでしまいました。

でも、本当に大切だったのは、息子が安心して過ごせる環境かどうかという視点でした。

  • 集団の規模は適切か
  • 刺激の多さに無理がないか
  • 先生が子どものペースを尊重してくれるか
  • 笑顔で過ごせる時間があるか

実際に通ってみないと分からない部分もありますが、環境が子どもの特性に合っているかを軸に考える大切さに気づきました。

コツ②相談できる人・場所を複数つくっておく

園選びの当時、私は療育園も幼稚園もまだ十分に関係性ができておらず、相談できずにひとりで抱え込んでしまいました。

今ふり返ると、この点は大きな反省です。

ふたハ
ふたハ

視野を広げるためにも、相談できる場所が複数あると安心です!

入園前につながっておくと安心な相談相手

  • 療育園の先生
  • 発達支援センターの相談員
  • 発達外来の先生
  • 経験者のママ友

いろいろな立場の人の意見に触れることで、冷静に判断しやすくなります。

ひとりで悩まないように、相談先をいくつかもっておくことをおすすめします。

コツ③夫婦で情報共有し、方向性を合わせる

園選びは家族全体に関わるため、夫婦で考え方がズレていると決断しづらくなります。

ふたハ
ふたハ

わが家もかなり苦労しました…

当時の私は、日頃の息子の様子を細かく夫に共有できていませんでした。

そこで、夫婦の方向性を少しでも合わせるために、どうすれば夫をうまく巻き込めるかを意識して動くようにしました。

  • 日中にあった大変なことをLINEでこまめに共有する
  • 行事や面談には積極的に参加してもらう
  • 自分がゆずれないポイントははっきりと言葉にする
  • 夫と息子が2人で過ごす時間を意図的につくる
ふたハ
ふたハ

まずは、夫に息子の現状を知ってもらうことから始めました。

とはいえ、わが家の場合、夫婦の考えが完全に一致することはほとんどありません。

そのため、どこが違うのか、どうお互いに歩み寄るかを丁寧に話し合いながら、家族としての方向性をそろえるようにしています。

コツ④環境が合わなければ選び直す選択肢もある

わが家は幼稚園を2か月で断念し、療育園へ戻ることを選びました。

当時は選択を間違えた…と落ち込みましたが、結果として必要な2か月だったと、今は思えます。

  • 息子の苦手や困りがより明確に分かった
  • 幼稚園への未練を手放せた
  • 療育園での支援にしっかり向き合えるようになった

環境が合わなければ、立ち止まり、選び直していけば大丈夫です。

失敗に見える経験も、次の選択を確かなものにしてくれる大切なステップになります。

まとめ|迷っても大丈夫!子どもに合う環境を見つけよう

療育園か幼稚園か、どちらがわが子に合うのかを悩む時間は、とても苦しく、不安もつきまといます。

わが家も何度も迷い、選んで失敗したと感じて落ち込んだ日もありました。

それでも今ふり返ると、その迷いや選び直しの経験こそが、息子に合う環境へたどりつくための大切なステップだったと感じています。

子どもは一人ひとり、成長のペースも得意・苦手も、全くちがいます。

だからこそ、大切なのは最初の選択を完璧にすることではなく、その時々で子どもに合う場所を探し続ける姿勢だと思います。

この記事が、同じように悩んでいるママやパパの心を少しでも軽くし、選択のヒントになればうれしいです。

ふたハ
ふたハ

わが家の経験が、園選びの選択のヒントに役立ちますように!

タイトルとURLをコピーしました