ASD息子の療育手帳|申請から取得・返納までの手続きまとめ

ASD(自閉スペクトラム症)の特性をもつ息子のために、療育手帳の申請を決めたわが家。

ふたハ
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どこに相談すればいいの?

ふたハ
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何から始めればいいの?

初めての手続きだったこともあり、わからないことだらけで不安もありました。

この記事では、息子が4歳で療育手帳を取得し、6歳で再判定を経て返納したわが家の経験をもとに、「申請 → 判定 → 取得 → 更新(再判定) → 返納」までの流れを具体的にまとめています。

必要な支援につながるために、療育手帳の申請の流れを知っておくと安心です。

療育手帳の申請手続きステップ|わが家のASD息子の場合

ここからは、わが家が実際にたどった療育手帳申請の流れを時系列で紹介します。

自治体によって手続きの内容や順番が異なる部分もありますが、一例として参考にしてください。

ふたハ
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おおまかな全体のステップは同じです!

ステップ① 主治医に療育手帳が取れるか相談

療育手帳を検討し始めてすぐ、まず息子が通う病院の主治医に相談しました。

ASDの診断は出ていたものの…

ふたハ
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息子の知的面での発達はどのくらいなのか?

ふたハ
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息子は手帳の対象になるのか?

自分では判断できず、不安を抱えていました。

主治医からは、

  • 以前病院で受けた発達検査(新版K式)によると、息子の発達指数(DQ)は65ほどで手帳取得の対象になりうる
  • 市役所または児童相談所に連絡して進めるとよい

と、説明を受けました。

ふたハ
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やるべきことが明確になりました!

ステップ② 市役所の福祉課に問い合わせる

次に、市役所の福祉課へ電話し、療育手帳の申請の流れを確認しました。

わが家の自治体では、「療育手帳の申請(市役所)」と「発達検査(児童相談所)」はどちらを先に行ってもOKでした。

ただし、福祉課の担当者から、

「発達検査の結果によっては手帳が出ない場合もあるので、療育手帳の対象になるかどうか、きわどい場合は先に発達検査を受けるほうが申請の手間が少なく済む」

このようにアドバイスがありました。

ふたハ
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わが家は、申請の前に発達検査を受けました。

ステップ③ 児童相談所へ発達検査の予約をする

療育手帳の判定には、児童相談所での発達検査が必要です。

自治体によっては市役所が予約の橋渡しをしてくれますが、わが家の場合は、保護者が発達検査の予約をしてくださいと案内されました。

児童相談所に電話をすると、近い日程の予約はいっぱいで、実際に予約がとれたのは3ヶ月後でした。

療育関連の予約はどこも混みやすいため、申請を決めたら早めの行動がおすすめです。

ステップ④ 児童相談所で発達検査・面接を受ける

検査当日は、母子手帳を持って息子と一緒に児童相談所へ。

ふたハ
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慣れない場所だったため、おやこ共に緊張しました。

児童相談所での当日の流れ

  1. 待機中に生まれた時からの息子の状況を記入
  2. 親への聞き取り
  3. 息子が田中ビネー知能検査を受ける
  4. 検査担当者からのフィードバックと結果を聞く

検査が終わると、今回の検査結果であれば療育手帳は対象になるので、市役所で申請手続きをしてくださいと説明がありました。

ステップ⑤ 市役所で療育手帳の申請をする

児童相談所での発達検査から数日後、市役所で申請手続きを行いました。

申請時に必要な提出書類

  • 療育手帳交付申請書(用紙は市役所にあり、その場で記入しました)
  • 本人の写真(たて4センチ×よこ3センチで顔のよくわかるもの)
  • マイナンバーカード

申請書の記入は窓口で対応してくれた方が丁寧に教えてくれて、15分ほどで完了しました。

ステップ⑥ 市役所で療育手帳を受け取る

約1か月後、市役所から通知が届きました。

通知書には、等級は 「軽度」の判定 で、療育手帳の交付が決定されたと明記されていました。

そして、市役所の福祉課に行き、療育手帳を受け取り手続き完了です。

ちなみに、受け取りの際は、手帳や福祉サービスの案内がありました。

事前に書面で判定結果は分かっていたので、落ち着いて説明を聞くことができました。

療育手帳の判定|4歳で受けたASD息子の検査詳細

療育手帳の手続きの中で、もっとも大変だったのは判定のための発達検査でした。

初めての場所が苦手な息子を児童相談所へ連れて行くだけでもひと苦労。

ふたハ
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ちゃんと検査を受けられるかな…

ふたハ
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泣いたりパニックにならないかな…

コンディションがよくない中で発達検査を受けないといけないので、不安を抱えながら当日を迎えました。

当日の流れと所要時間|検査中の息子の様子

児童相談所での判定の流れは、次のように進みました。

① 親への聞き取り(約20分)

受付で成育歴を記入する用紙をもらい、待合室で記入しながら担当の方を待ちました。

記入項目は思ったより多く、母子手帳を見返しながら過去の出来事を思い出して書き進めました。

待合室には絵本やおもちゃもありましたが、息子は落ち着かず部屋を歩き回ったり、廊下に出ようとしたりとソワソワ…。

ふたハ
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この調子で検査できるかな…

心配がよぎります。

しばらくすると、検査の担当の方が来て、記入内容をもとに丁寧に聞き取りをしてくれました。

② 息子の知能検査(約30〜60分)

続いて、息子は 田中ビネー知能検査を受けました。

検査官と2人で別室へ移動し、私は待合室で待機していました。

初めての場所が苦手な息子ですが、1人で入室することはできました。

ふたハ
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もし、1人で難しい場合は、保護者の同室も可能です!

ただ、検査中は終始「ドン、ドン」と机を蹴るような音が聞こえ、気になって落ち着きませんでした。

そして、予定では1時間ほどかかると聞いていましたが、30分ほどで戻ってきました。

最初は「早く終われるなんて、頑張ったのかな?」と思いましたが…。

できない課題が多く、短時間で終了したのだと後で気づきました。

③ フィードバックとおおよその検査結果(約10分)

最後に、検査官から検査時の息子の様子とおおよその結果を口頭で説明してもらいました。

ふたハ
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息子の場合は、IQ60前半くらいで軽度判定になる見込みとのことでした。

検査の結果やフィートバックは、紙でもらえない場合もあるので注意が必要です。

早く帰りたい息子の対応に追われ、聞き漏らした内容が多かったので後悔しました。

ふたハ
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メモをとっておけばよかった…

ちなみに、わが家の自治体では1ヵ月後くらいに児童相談所に電話すると正式な検査結果や具体的な支援のアドバイスを教えてもらえます。

この情報は、療育手帳の再判定の時に、検査官に聞いたら教えてくれました。


検査・聞き取りの全体の流れは、およそ1時間半ほど

息子にとっても、親にとっても、緊張と心配の連続でしたが、検査官の丁寧なサポートのおかげで、なんとか無事に終えることができた1日でした。

ただ、初めての手続きで余裕がなく、事前に流れを把握しておき、もっと積極的にいろいろ聞けばよかったなと反省点もありました。

療育手帳の再判定|ASD息子6歳の2度目の検査詳細

手帳は一度取得すれば終わりではなく、子どもの成長に合わせて 定期的に「再判定(更新)」を受ける必要があります。

療育手帳の再判定(更新)について

療育手帳の更新のタイミングは自治体によって異なります。

例えば東京都の場合…

愛の手帳の交付を受けた方は、3歳、6歳、12歳、18歳に達した時、又はこの間において、知的障害の程度に著しい変化の生じたときには、更新の申請をしていただくことになります。

参考資料:愛の手帳について|愛の手帳|東京都心身障害者福祉センター

特に、子どもの場合はIQの数値が変動することが多いので、更新のタイミングは短めです。

ふたハ
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息子の場合は、取得した2年後に再判定の通知がきました。

更新案内は、有効期限の数か月前に市役所から通知が届きます。

わが家は、通知が来てから、市役所で申請をして児童相談所に発達検査の予約をしました。

再判定のため再び息子と児童相談所へ

そして、2年ぶりに息子と児童相談所へ。

息子は少しソワソワしていたものの、「前に来たことがある」見通しが持てたおかげで、初回より落ち着いている様子でした。

発達検査で見えた息子の成長

息子は検査官と2人で別室へ移動し、田中ビネー知能検査を受けました。

しかし、予定の1時間を過ぎても戻ってこず…。

しばらくすると、息子の泣き声が聞こえ、そのまま部屋を飛び出してきました。

検査官によると、前半は指示をよく理解し、落ち着いて課題に取り組めていたとのこと。

しかし、後半になるにつれ、

  • 課題の難易度が上がる
  • いつ検査が終わるかわからない不安
  • 集中力の限界

こうした負担が重なり、ついに息子の気持ちがいっぱいになってしまったそうです。

さらに、残り3問が終わらないと検査結果が出せないとのこと。

別日に改めて来所しても良いとは言われましたが、わが家から児童相談所は気軽に通える距離ではありません。

「できれば今日中に終わらせたい…」という気持ちが強くありました。

そこで、少し休憩をはさんで息子の気持ちを整え、最後の数問は私も同席して取り組むことに。

不安定になりながらも、息子はなんとか気持ちを立て直し、無事に検査を終えることができました。

途中はヒヤヒヤする場面もありましたが、混乱しながらも「できなくて悔しい」感情を見せてくれたこと。

そして、難しい課題にもチャレンジできるようになった姿に、息子の成長を感じました。

検査官からのフィードバック|息子の課題と支援のアドバイス

検査直後の検査官からのフィードバックをまとめました。

ふたハ
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初回の反省をもとに、2度目の判定ではメモを持参して検査官の話をしっかり聞きました。

前回と比べて成長したところ

  • 語彙は増えている
  • 数の概念は身についている
  • 目で見て分かる問題はよくできていた

息子の課題

  • 言葉を用いたコミュニケーションの難しさ
  • 姿勢の維持
  • 低年齢の検査項目は通過しているが、落としている項目もある

支援のアドバイス

  • 本人のペースで行える環境を整える
  • 見通しが持てる声かけをすること
  • 生活・学習の「基礎固め」をしっかり行う
ふたハ
ふたハ

このアドバイスは放課後等デイサービスにも共有し、今後の支援に活かしています!

等級が変わることはある?

検査中の混乱もあり、今回も軽度判定で更新できるかも…と思っていましたが、結果としては基準値をわずかに上回り、療育手帳を返納することに。

知能指数は子どもの年齢・環境・発達段階の影響を強く受けるため、IQが上がるケースもあれば、下がるケースもあります。

検査官から、

  • 小学校高学年で「抽象」「概念」など難しい分野が増え、壁にぶつかる子は多い
  • 発達の遅れを感じたら、また相談するとよい

と声をかけてもらい、返納=完全に終わりではないことを知り、少し気持ちが軽くなりました。

わが家は返納となりましたが、これからも息子にとって必要な支援をつなぐために、成長の変化を見守りながら判断していく必要があると実感しました。

療育手帳返納の手続きと親の想い

息子が成長するにつれて、日常生活でできることが増え、支援の必要度も少しずつ変わってきました。

療育手帳の再判定を受けた結果、療育手帳の対象から外れることになった息子。

この事実によって、これまでとは違う新しい気持ちと向き合うことになりました。

療育手帳の返納方法|わが家の流れ

児童相談所での発達検査から約3週間後、市役所から「再交付は非該当」という通知が届きました。

同封されていた 療育手帳返還届 に必要事項を記入し、今まで使用してきた手帳と一緒に持参して市役所へ向かいました。

わが家の自治体での返納手続き

  1. 市役所(福祉課)に手帳を持参
  2. 窓口で返納の旨を伝える
  3. 書類の不備がないか確認
  4. 手帳を回収
ふたハ
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5分ほどで終わりました。

療育手帳を返納して感じた親の気持ち

返納の手続きは簡単でしたが、気持ちの整理は簡単ではありませんでした。

再判定で数値が上がったことは純粋に嬉しく、療育手帳を返納でき、息子の成長をすごく感じました。

しかし、その一方で不安もたくさんありました。

ふたハ
ふたハ

ASDの特性による生きづらさは続いている…

ふたハ
ふたハ

支援が必要なくなったわけではない…

ふたハ
ふたハ

今後困った時にどこまで助けてもらえるの?

返納した瞬間に感じたのは、「よかった!」という喜びよりも、安心のよりどころがなくなる心細さのほうが大きかったように思います。

返納後に検討した「精神障害者保健福祉手帳」について

児童相談所で再判定を受けた際、検査官から「療育手帳の対象外になる可能性があります」と伝えられました。

療育手帳がなくなることへの不安を打ち明けると、次のような助言をもらいました。

「ASDのお子さんの場合、知的遅れがなくても社会性やコミュニケーションの困難さが強い場合は、精神障害者保健福祉手帳の対象になる可能性があります」

検討する場合は、主治医に確認するよう案内があったため、後日相談することにしました。

発達検査の数値が改善していても、ASDの特性がある子どもには、周囲からは見えにくい困りごとがたくさんあります。

だからこそ、制度やサービスを上手に活用し、子どもが過ごしやすい環境を整えていく必要性を感じています。

そして、私自身が以前、ひとりで抱え込み、差し伸べられていた手にも気づけずに頑張りすぎていた日々をふりかえり、

ASDの子どもの成長を支えるためには、制度や支援を積極的に活用し、親自身の負担を軽くすることも大切だと改めて実感しました。

ふたハ
ふたハ

子育てを楽しめるように!

まとめ|子どもの成長に寄り添いながら申請しよう

療育手帳の申請や更新は、不安や迷いがつきもので、手間も時間もかかるため、親にとって負担の大きいプロセスです。

それでも、制度やサービスを利用することで、子どもが安心して過ごせる環境が整い、結果として、おやこの安定した生活にもつながります。

実際に私自身、療育手帳を取得したことで、支援につながりやすくなり、子育ての負担が軽くなりました。

その分、息子と笑顔で過ごせる時間が増え、「申請してよかった」と心から思えています。

とはいえ、子どもの成長とともにできることが増え、必要な支援も少しずつ変化していきます。

その時々の姿に寄り添いながら、利用できる制度を上手に取り入れていくことが、子どもが自分らしく生きる力につながり、親自身も前向きに子育てを楽しめるようになると感じています。

もちろん、療育手帳を取得するかどうかは、家庭ごとに考え方が異なります。

それでも、少しでも必要性を感じているのであれば、選択肢のひとつとして前向きに検討する価値は十分にある制度だと思います。

この記事が、手続きに悩んでいるママやパパが一歩を踏み出すきっかけになれたら嬉しいです。

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